リズムあそびの世界ようこそ!
歌とリズム研修in浜田
2018年7月15日(日)・16日(月)
斎藤公子先生(1920年~2009年)が考案された「リズムあそび」は楽しいことが条件です。なぜなら「あそび」だからです。かつてリズムあそびが、「リズム運動」「リズム体操」というような表現の時代もありました。しかし斎藤先生は晩年にはリズムは「あそび」。あそびは楽しくないといけません。楽しくないあそびは続きませんね。楽しいから遊びます。楽しいリズムをしているかどうか…は子どもの顔を見ればわかります。子どもがやりたがるようなリズムあそびはどういうものでしょうか?
斎藤先生自身は日々、想像、創作の人でした。子ども達がワクワクするようなリズムあそびを考え、実践されていました。同じことの繰り返しが大切なリズムあそびと、笑顔がはじけてしまうような楽しいリズムをその時々に、とっさにひらめき、私達保育士に提案されました。それは今、目の前にいる子どもたちを見てイメージが広がるのでしょう。斎藤先生の保育者としての勘は、そうとうな読書量と、観察力、豊かな経験、そして何より子どもへの熱い情熱がベースにあってのことです。
今回、島根県浜田市、日脚保育園でのリズムあそび研修会は、「親子リズム」 がメインです。親を変えなければ子どもは変わらない。このことは事実です。そして斎藤先生は「親を変えるためにはまず、子どもを変えなさい。そうすれば親は必ず変わる。」とおっしゃいました。乳幼児期の子ども達は成長期でもあるため、からだも心も柔軟性が高く、かかわり方次第で大きく違います。リズムあそびを1年通して実践するだけで子ども達の身体能力は格段にあがります。しかしそれは運動能力だけではなく心の成長も含めてのことです。このことは保育士の質が問われます。子どもたちは保育士の一挙手一投足を見て真似します。だからこそ、保育士がステキなリズムをすること、そして子ども達をよく観察して、子どもの想いを汲み取ること、不用意な言葉や指示、命令するのではなく、子ども自身が作りだしていく友達関係や集団のよさをバックアップできるような保育を実践していくことが大切です。
乳幼児期のケンカは重要です。ケンカできる友達関係、ケンカすることで子どもは多くのことを体験的に学びます。子ども時代にからだとからだでぶつかり合う、自己主張することで人と人との関係を学び、思いやりのある大人に成長していきます。しかし、ケンカを放置してはいけません。子育てに放置放任は虐待につながります。必ず保育士の視線や言葉に頼らない指導が必要です。こうしたことを保育士自身が学びたい・・・と思った時、保育が楽しくなってきます。
日脚保育園での親子リズムが若い父母の皆さんにとって子育てが楽しくなってきた・・・と思っていただけることを願っています。そして、子どもに必要なものはメディアからの情報ではなく、親子でからだを使った遊びは皮膚感覚から子どもに記憶としていつまでも残ります。物を買い与える、テーマパークに連れていくことが親の役割ではありません。子どもの声、言葉に耳をかたむけ、親子の会話、対話を一緒に楽しむ時間こそが楽しい子育てにつながります。
親にとって子どもへの願いは様々だと思いますが、やはり子どもの健康が大事です。健康が第一条件です。子どもの健康のために取り組むことは、
- ①早寝早起き
- ②朝ごはん(朝パンではなく)
- ③朝食前の朝散歩〔お父さんといっしょに〕 お父さんの健康つくりにもなります。
日脚保育園では子どもの自由な描画に取り組んでいます。絵は満1歳くらいから描きはじめます。誰も教えないのに子どもの自由な描画は世界中共通です。子ども達の自由な描画は多くのことを教えてくれます。それを学ぶことも保育士にとっては多くの励みになりますが、悩みにもなります。
子どもたちが日に日に成長していくように、父母も保育士も子ども達と共に育っていくことが最善の喜びであり、努力することを惜しまないよう励んでいきたいと思っています。
◆15日(日)
- 9:00~9:30
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歌
- 9:40~11:30
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- 土台のリズム (ロールマット・金魚・どんぐり・両生類這い這い)
- 楽しいリズムあそび (メダカ・うま・かめ・あひる、とんぼ、海だ海だ …)
- 親子リズム タオルブランコ お馬の親子 金太郎 背中でくるりん
- おみこしわっしょい
- 鯉の滝登り
- 13:00~16:00
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自己肯定感にみちた幼少期の「ひとりだち」を応援する
―学童期を迎えるにあたり、子育てにおいて、幼少期に親として心がけたいことーー
◆16日(日)
- 9:30~10:00
-
歌
- 10:10~11:30
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- 大人のロールマット
- 楽しいリズムあそび
- 2人組~8人組みリズム
- 11:40~12:00
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歌と語り「わらしべ王子」
- 13:00~14:00
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- 振り返り
- 親子リズムの意義
- 質問に答えて